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8.2 ウォーターフロント〜CBD間のLRT計画

 

LRTの軌道敷は併用軌道の中でTransit Mall的な所以外は可能な限り専用軌道とするべきである。
単線部分を含む路線は奨められない。都市公共交通機関は可能な限り短時隔な定時運転を保つべきである。
非常に交通量の多い交差点の横断は若干不利な条件を受け入れてでも避けるのがよい。
道路の斜め横断が必要な所では道路信号の運用により交通の安全とLRTの優先的取扱いをすべきである。
財務分析の結果では財務的内部収益率(FIRR)が10.6%で南アフリカ共和国の評価基準を上回り投資可能な水準にあると判断される。営業係数が60程度で鉄軌道事業の営業状況としてはかなり良い水準である。感度分析の変化要因として需要量・建設費・金利条件を取り上げているが、最も影響を与えるのは金利条件であり、低利の資金導入が求められる。また、建設費についても影響が大きく、特にその大半を占める車両費の国内生産等による圧縮について検討すべきである。
ウォーターフロント〜CBD間のLRT計画は本調査の結果からみても妥当なものであり、既計画では問題点もあるので提案している変更計画に基づいて実施すべきである。

 

8.3 今後の調査の方向

 

都市交通問題は都市圏の総合的交通体系の中で検討されるべきであるが今回は問題点の把握と今後の調査の方向を見定める予備調査であること、ケープタウン市が総合的交通体系を検討中であったこと等から具体的に検討が進んでいたウォーターフロント−CBD間LRT敷設計画のレビューに重点を置いたものとなった。
しかしこの報告書に対しケープタウン市当局から土地利用、他の交通機関と

 

 

 

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